エアコンのお手入れをせずに放置し、次のシーズンに使おうと思ったら、カビ臭い風が吹き出てきた経験がある人も多いのではないでしょうか。エアコンは冷房運転時に内部が結露するため、湿度が高くなります。そこにほこりが溜まることで、カビや菌が繁殖してしまうのです。

「次のシーズンまでエアコンは使わないな」と思ったら、「エアコンの夏じまい」として、一度しっかりお手入れしましょう。今回はお手入れの際の「NG行動」を4つご紹介します。
 

NG行動その1.「洗ったフィルターを湿ったまま取り付ける」

エアコン運転時に定期的に行いたいのが、フィルターのお手入れです。フィルターにほこりが溜まると、冷暖房能力が下がるだけでなく、電気代のムダにもつながります。

約2週間に1回、掃除機で吸い取るなどしてほこりを取り除きましょう。フィルター自動お掃除機能がある場合も、ダストボックスに溜まったほこりを捨てるのを忘れずに。

特に汚れがひどい場合や「夏じまい」の際には、さらに中性洗剤で洗うのがベター。洗った後は陰干しし、完全に乾かしてから装着しましょう。このとき、まだ湿気が残っている状態で装着するのは厳禁! カビを繁殖させる原因になります。
早く乾燥させるためにドライヤーを使うと、変形やコーティング剤の劣化につながる場合がありますのでこれもNGです。
 

NG行動その2.「運転中に吹き出し口を掃除する」

吹き出し口から見えるフラップの間もお掃除したいポイント。ここに黒いカビやほこりが付着している場合もありますので、乾いた布などで拭き掃除しましょう。フラップやルーバーの間は手が入りにくいため、割り箸などの棒に布を巻きつけたものを使うと便利です。

ただし奥まで入れると内部の故障の原因になるため、目に見える範囲に留めましょう。

なおエアコンのお手入れは、必ず運転停止中にし、電源プラグを抜いてから行いましょう。特に吹き出し口はフラップやルーバーが動いていることもあるため、プラスチックが折れたり、けがをするおそれもあります。奥のファンが掃除道具を巻き込み、故障につながることも。
 

NG行動その3.「エアコン洗浄スプレーを使う」

市販されているエアコン洗浄スプレーを使用する際には注意が必要です。洗浄剤が内部に残って故障したり、トラッキング現象を起こして発火事故につながることが考えられます。
そのため、メーカー各社は推奨していません。自分で分解洗浄しようとして故障した場合、補償の範囲外になりますので要注意です。内部の汚れが気になる場合は、プロのエアコンクリーニング業者に依頼しましょう。

 

 

NG行動その4.「最後に冷房運転したっきり、運転しない」

前述のように、冷房時はエアコン内部が結露した状態になっています。運転終了後には送風や暖房運転を行い、内部を乾燥させましょう。夏じまいのお手入れの際は、特に念入りに行うようにしてください。

エアコンに「内部クリーン」機能が搭載されている場合は、運転終了後に自動で内部を乾燥させる運転を行ってくれますので、この機能をオンにしておきましょう。

運転停止中でも、エアコン内部の湿度が上がったり、ほこりが溜まる可能性はゼロではありません。使っていない期間中でも月1回程度、送風または暖房運転を行っておくと安心です。

次のシーズンも快適にエアコンを使うために、この時期のお手入れはとても重要。NG行動に気を付けながら、入念に行うようにしましょう。